フレッシュな香りが特徴のレモン。
果実は食用に利用される機会が多いですが、果皮から抽出される成分は精油に使用します。
レモンの芳香成分は、交感神経にはたらきかけ気持ちの切り替えをサポートするので、集中力アップにも役立つと言われています。
また、レモンの香りは、部屋の空気を浄化したいときにもピッタリ。
この記事では、レモンの香りや効果効能、精油の使用方法について解説します。
生活にレモンの香りを取り入れて、1日を気持ちよく過ごしましょう。
ほかの香りについても気になる人はタップしてね
- アイリス(イリス)はどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- イランイランはどんな香り?香料の元研究職がくわしく解説!
- クラリセージがどんな香りかわかりやすく解説!
- グレープフルーツはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- サイプレスがどんな香りかわかりやすく解説!
- サンダルウッドがどんな香りかわかりやすく解説!
- ジャスミンはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- スペアミントはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- ゼラニウムはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- ティーツリーはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- バイオレット(スミレ)はどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- フランキンセンス(乳香)はどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- ペパーミントはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- ベルガモットはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- メントールの香りと特徴を元香料研究者がわかりやすく解説!
- ラベンダーはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- ローズはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- ユーカリはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
レモンとは?
原料植物名 | レモン(lemon) |
別名 | 枸櫞(くえん) |
科名 | ミカン科 |
学名 | Citrus limon |
主な産地 | イタリア、アメリカ、スペイン、ブラジル、イスラエル、ギニア、南アフリカ |
主な抽出部位 | 果皮 |
抽出方法 | 圧搾法 |
成分例 | リモネン、α-ピネン、β-ピネン、γ-テルピネン、ゲラニオール、リナロール、シトラールなど |
柑橘系で代表的なフルーツとして人気があるレモン。
レモン(lemon)は香りだけではなく、見た目も楽しめる果物として観賞用の鉢植えにもピッタリ。
レモンの名は、アラビア語とペルシャ語で柑橘類のフルーツを表現する「ライムン」と「リムン」から付けられました。
また、別名には枸櫞(くえん)があり、化粧品やお掃除グッズなどに使われているクエン酸の名の由来とも言われています。
インドのアッサム地方原産のレモンは、常緑低木で白い花を咲かせるのが特徴。
十字軍がアラビア半島からレモンを持ち帰ったことがきっかけで、地中海沿岸諸国に広まり、イタリアでも栽培されるようになりました。
インドやメキシコはレモンの主産地として知られ、国内のレモン消費の大部分はアメリカ産やチリ産の輸入レモンです。
レモンの効能は古くから注目され、20世紀半ばにはフランス人医師のジャン・バルネがアロマテラピーの基礎をつくったと言われています。
現在、レモンの果汁は清涼飲料水や調味料、菓子類などの香り付けに利用され、芳香成分はリフレッシュ効果が期待できます。
レモンはどんな香り?
フレッシュですっきりとした香りが印象的なレモン。
どんな人でも、一度は嗅いだことがあるはず。
香りは強く持続性は短めですが、集中力を高める匂いと言われています。
レモンは果汁を絞って料理に使用することも多いですが、実際香気成分が多く含まれるのは果皮です。
果皮は黄橙色の組織(フラベド)と、内側の白色組織(アルベド)からなっています。
このフラベドに無数の小さい油胞(ゆほう)があって、ここに香気成分(精油)が凝縮されています。
なので、唐揚げなどの料理にレモンをかける時、果皮を下にして絞った方が、より香りを楽しめますよ。
果汁が果皮を伝って多少香気成分を運んでくれますし、油胞も潰れてますからね。
レモンを搾ると手がベタつくのは、果皮に含まれれる精油が手についちゃうからなんですね!
そうですね。
油と同じようなものなので、汚れを落とすときは石鹸でよく手を洗いましょう。
さて、話がそれました。
実は、レモンの香りは、古くから抗菌機能が高いことで知られ、部屋の空気を浄化する効果が期待できます。
また、ルームフレグランスとしてレモンの香りが活用される機会が多く、玄関や洗面所など何処に使用しても相性がいい香りです。
また、レモンの匂いは親しみやすく、万人に好まれる香りなので第一印象が大切なビジネスシーンにもぴったり。
レモンの特徴的な香気成分はシトラール(Citral)
レモンの香りの主成分である「リモネン(Limonene)」は精油に60%~90%含まれ、リラックス効果や自律神経の活動をサポートするのに役立つと言われています。
ただ、このリモネンは柑橘系ならほとんど含まれていて、量の割にあまり香りは強くありません。
レモンを特徴づける香りは「シトラール(Citral)」です。
シトラールは単体でレモンを想起させる香りで、ネラール(Neral)とゲラ二アール(Geranial)の混合物から成っています(化学構造はほとんど一緒)。
しかし、シトラールは光や熱などによりカンタンに変質してしまい、異臭・オフフレーバー(イヤなにおい)の原因になる業界泣かせの香りでもあります。
オフフレーバーとしては、「p-メチルアセトフェノン」由来のフェノール臭が特に有名です。
もしレモン飲料を飲んで、フレッシュではなくどこか重たく曇ったような異臭がしたら、ほぼ間違いなく劣化してp-メチルアセトフェノン(p-Methylacetophenone)やp-クレゾール(p-Cresol)が検出されるでしょう。
参考文献:※1 p.134、※2 p.72、※4 p.192、※13
レモンの効果効能・生理・心理効果
風邪予防や消化促進が期待できるレモン。
他の効能には免疫活性や利尿作用、便秘改善などがあります。
心や体の不調にはたらきかけ症状をやわらげる効果が期待できるので、生活のさまざまな場面で役立つでしょう。
心へのはたらき
レモンの芳香成分は、交感神経にはたらきかけ気持ちをポジティブにしてくれるため、スポーツやデスクワークのシーンで集中力を保ちたいときに効果的です。
ある実験で、人の集中度を測定する際に使う「P300」と呼ばれる脳波にレモンの香りが与える影響を調査しました。
結果、レモンの精油を嗅いだときは、無臭のときに比べてP300の感度が高まることが報告されています。
体へのはたらき
レモンはさまざまな感染症を防ぎ、冷えやむくみ改善にも効果があると言われています。
また、肌の新陳代謝や血行不良を改善に導くため肌を明るく見せてくれるでしょう。
他には、髪や爪を強くして成長をサポートする作用も期待できます。
参考文献:※1 p.134、※2 p.72、※4 p.192、※8
レモンの精油と使い方
レモン精油のおすすめの使い方は芳香浴です。
外出先での気分転換や部屋の雰囲気をすっきりさせる効果が期待できます。
気持ちを切り替えたいシーンで役立ちます。
アロマスプレーのつくり方(50ml 精油の濃度:1%)
レモン精油を使用したアロマスプレーのつくり方を解説します。
- 精油(合計10滴)
- 精製水 45ml
- 無水エタノール 5ml
- ビーカー、スプレー容器
ビーカーで無水エタノール5mlをはかり、精油と精製水を加えます。
混ぜた液体をスプレー容器に移し、よく振りましょう。
防腐剤は使用していないので、早めに使い切るのがおすすめ。
また、レモンとラベンダーの精油をブレンドすると、レモンの爽やかさにラベンダーの甘さが加わりリラックスできるでしょう。
レモンの精油の禁忌(注意点)
レモン精油の禁忌について解説します。
レモンの精油は光毒性があるので、使用後12時間以内は太陽の光に当たるのは避けましょう。
紫外線によって肌がアレルギー反応を示し、赤く腫れるなどのトラブルが起こる可能性があるので注意が必要です。
また、妊娠初期や分娩前後の使用は控え、妊娠後期と授乳期間中は半分の濃度で使用するのがおすすめ。
レモンの精油は刺激性のある成分を含むため、肌が敏感な方は低濃度で使用し、状態を見ながら調整しましょう。
参考文献:※1 p.51,134
レモンの精油のおすすめと買える場所
レモンの精油を購入したい人におすすめなのが「フレーバーライフ 」。
フレーバーライフでは植物由来天然100%の精油を取り扱っています。
初心者の方から日常的に精油を利用する機会が多い人、どちらにもおすすめできるブランド。
精油を始めとするフレーバーライフの商品は、東京と大阪の実店舗とフレーバーライフ で購入できます。
フレーバーライフのレモン精油は、搾りたてのレモンの酸味をギュっと閉じ込めたような香りが特徴。
レモンの香りは集中力アップが期待できるので、一日の中で頑張りたい時間や気持ちを入れ替えて作業に取り組みたいときにおすすめ。
わたしも実際に使っていますが、どの精油とも相性がよく、レモンの香りをプラスすると爽やかなブレンドになりますよ
\プロも愛用する本格仕様/
3000社以上の利用実績あり
【公式HP】https://www.flavorlife.co.jp/
レモンと文化
昔から万能薬として用いられていたレモン。
古代エジプト人は、レモンを食中毒やチフスなどへの解毒剤として利用していました。
当時は、マラリアを治すのにも有効とされていたそうです。
明治6年(1873年)に静岡県でレモンの種子がまかれ、日本での栽培が広まりました。
その後、豊田郡大長村(現広島県呉市豊町大長)が明治31年(1898年)に和歌山県からレモンの苗木を試植したことがきっかけで、広島県でのレモン栽培が盛んになりました。
また、広島県は国内のレモンの生産量が日本一と言われ、特に瀬戸内沿岸は温暖かつ台風が起こりにくい地域なので、レモン栽培に適した気候と言われています。
レモンの花言葉
レモンは花と果実にそれぞれ花言葉があります。
レモン全体の花言葉は「誠実な愛」「思慮分別」で、花には「心からの思慕」「香気」と付けられています。
甘酸っぱく忘れがたい香りがする白い花は、昔の恋心を連想させるという意味があり「香気」というレモンの花言葉にぴったり。
また、強い香りが相手の気持ちを惹きつけるとも言われています。
果実の花言葉は「情熱」で、レモンの酸味が相手に想いを伝えるときの熱意と重なることから付けられました。
参考文献:※7
まとめ:レモン精油で集中力アップ!フレッシュな香りで暮らしを楽しく
この記事では、レモンがどんな香りか解説しました。
飲料水の香り付けや精油などさまざまな用途に使用されるレモン。
レモンを切ったときに広がる柑橘の香りは、頭をリフレッシュさせ冷静にしてくれる効果が期待できます。
仕事に集中したいときは、ハンカチにレモンの香りをしみ込ませ、サッと嗅ぐのがおすすめ。
気持ちが明るくなり作業に集中できます。
ぜひレモンの香りを日常に利用して、自分の気持ちをコントロールしてくださいね。
\プロも愛用する本格仕様/
3000社以上の利用実績あり
【公式HP】https://www.flavorlife.co.jp/
参考文献
参考文献は下記のとおりです。
- 出典:佐々木薫.改訂版 きほんのアロマテラピー.主婦の友社,2021,p.51,134.
- 出典:色映みほ.新版 幸せを呼び込むアロマテラピー事典.マイナビ出版,2018,p.25,72.
- 出典:佐々木薫.最新4訂版 アロマテラピー図鑑.主婦の友社,2019,p.157.
- 出典:橋口玲子.新版 医師が教えるアロマ&ハーブセラピー.マイナビ出版 ,2018,p.192.
- “フレーバーライフ社とは”.アロマテラピー専門メーカー フレーバーライフ社 公式オンラインショップ.
- “【フレーバーライフ】レモン”.アロマテラピー専門メーカー フレーバーライフ社 公式オンラインショップ.
- “レモンにもある花言葉!贈り物に添えたい言葉の意味は?”.IN NATURAL STYLE. 2019.
- “会議室やデスクで、手軽にリフレッシュ ビジネスシーンでのアロマ活用法 ”.公益社団法人日本アロマ環境協会. 2013.
- “レースや試合前後の集中やリラックスに スポーツシーンでのアロマ活用法”. 公益社団法人日本アロマ環境協会. 2012.
- “独自農法による大三島のグリーンレモン ~早摘グリーンレモンエキス~”.株式会社サンティス製薬.2019.
- “瀬戸内 広島レモンとは”. 広島県庁. 2011.
- “レモンの原産地や歴史をおしえてください。”. 農林水産省. 2021.
- 愛知淑徳大学 教授 三宅義明. “レモン類に含まれる健康機能性成分について”. 食品分析開発センターSUNATEC.
- アイリス(イリス)はどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- イランイランはどんな香り?香料の元研究職がくわしく解説!
- クラリセージがどんな香りかわかりやすく解説!
- グレープフルーツはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- サイプレスがどんな香りかわかりやすく解説!
- サンダルウッドがどんな香りかわかりやすく解説!
- ジャスミンはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- スペアミントはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- ゼラニウムはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- ティーツリーはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- バイオレット(スミレ)はどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- フランキンセンス(乳香)はどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- ペパーミントはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- ベルガモットはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- メントールの香りと特徴を元香料研究者がわかりやすく解説!
- ラベンダーはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- ローズはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- ユーカリはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!