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ジャスミンはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!

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ジャスミンといえば、ジャスミンティーを思い出される方も多いのではないでしょうか。

スーパーやコンビニ、自動販売機などで気軽に手に入るペットボトル入りのジャスミンティーは、やさしい香りと爽やかな飲み心地で、男女問わず人気のあるお茶です。

アロマテラピーや香りの世界でも、香り高いジャスミンは重用されています。

香水「シャネルN°5」にジャスミンの香りが使われているのは、とても有名な話です。

この記事では、愛らしい花から放たれる濃厚で華やかな香りが特徴的な、ジャスミンの香りや効果効能について、くわしく解説します。

ジャスミンの香りの魅力の正体を知っていれば、香りを効果的に取り入れることができるかも。

ぜひ最後までお読みください。

この記事を書いた人
kaori_香りハピネス
kaori
  • ブログ「香りハピネス」管理人
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目次

ジャスミンとは?

ジャスミン
原料植物名コモンジャスミン/アラビアジャスミン
別名コモンジャスミン:ソケイ(素馨)・オオバナソケイ(大花素馨、スパニッシュジャスミン、ロイヤルジャスミンなどアラビアジャスミン:マツリカ(茉莉花)・ジャスミンサンバック、チャイニーズジャスミン、ピカケ、サンパギータなど
科名モクセイ科
学名Jasminum grandiflorum,Jasminum officinale/Jasminum sambac
主な産地コモンジャスミン:中央アジア、コーカサス地方、エジプト、インド、ネパール、中国 アラビアジャスミン:北インド、東南アジア、中国
主な抽出部位
抽出方法溶剤抽出法
成分例コモンジャスミン:酢酸ベンジル、安息香酸ベンジル、リナロール、インドールなど
アラビアジャスミン:α-ファルネセン、酢酸ベンジル、ベンジルアルコールなど
ジャスミンについて

夜に開花するジャスミン。花の姿は見えなくてもその存在が分かるくらい、開花したジャスミンからは甘く濃厚でエキゾチックな香りが放たれます。モクセイ科ソケイ属に分類される、つる性植物の総称で、園芸用も含めその種類は約300種といわれています。

実は「ジャスミン」という名称は総称的なもので、ジャスミン単体で表記される植物はありません。つまり「ジャスミンといえばこれ」という、特定の植物はないということです。モクセイ科といえば、日本では秋に咲くキンモクセイですが、このように良い香りの花を咲かせる植物が多いのが特徴です。

ここでは、アロマテラピーやアロマオイルに使用される2種類について解説していきます。

コモンジャスミン(ソケイ)

コモンジャスミン
コモンジャスミン(ソケイ)
common jasmine

ジャスミン属の基本種のジャスミンは、コモンジャスミンやソケイなどと呼ばれ、一重の花を咲かせます。ヨーロッパからアジアまで広く栽培されている植物なので、コモンジャスミンに限らず、呼び名も数種類あります。日本ではソケイという呼び名のほうが一般的かもしれません。オオバナソケイ(ジャスミン・グランディフローラム)も、この種類に分類されます。

インドやエジプトが主な生産地で、18世紀にフランスのグラース地方ではジャスミンの精油を中心に香水産業が発展しました。フランスの高級香水にジャスミンが使われているのは、ここに理由があります。

甘く濃厚でエキゾチックなフローラル系の香りで、酢酸ベンジルの割合が大きく、そのほかに安息香酸ベンジルやリナロール、インドールなどが含まれています。心を解きほぐしてくれたり、前向きな気持ちにしてくれたり、幸福感を感じさせてくれたり、女性ホルモンの乱れを整えてくれる効果が期待できます。また、乾燥肌やアンチエイジング対策として、スキンケアに取り入れることも効果があります。

アラビアジャスミン(マツリカ)

アラビアジャスミン
アラビアジャスミン(マツリカ)
arabian jasmine

アラビアジャスミンは、ジャスミンサンバック、マツリカ(茉莉花)などと呼ばれ、八重咲の花を付けます。コモンジャスミンより爽やかでまろやかな香りが特徴で、ジャスミンティーの香りづけには、この品種の花が使われていますので、私たちが思い浮かべるジャスミンの香りは、アラビアジャスミンの香りだといってよいでしょう。中国や台湾、日本などではマツリカ(茉莉花)のほうが馴染みがあります。その香りは、コモンジャスミンと同様の効果効能が期待できます。

ジャスミンの花は、明け方から早朝までが最も香りが良いとされているため、収穫は明け方に手摘みで行われます。約1トンの花から約1キロしか取れない大変貴重な精油で、花自体が熱に弱くとてもデリケートであることから、熱を使わない溶剤抽出法で抽出されるのが主流です。

溶剤抽出法とは、溶剤を使って精油を取り出す方法です。

朝摘みした花弁を揮発性の高い溶剤(ヘキサン、トルエンなどの有機溶媒)に入れて混ぜます。

香りを溶剤に移してから原料植物を取り除き、低温減圧下で溶剤を揮発させると、植物性ワックス(ロウ分)を含んだコンクリートと呼ばれるものになります。

これをエタノールで再度抽出し、ワックス分を取り除いたものが「ジャスミンアブソリュート」と呼ばれるジャスミンの精油です。

一方、抽出時に使用する有機溶媒が残留する可能性も否定できず、その悪影響を心配する人もいます。

しかし、通常ほぼ100%除去されているので、過度に心配する必要はありません。

ジャスミンはどんな香り?

ジャスミンは濃厚で甘美な香りが特徴ですが、意外にも「インドール(Indole)」と呼ばれる、「動物臭」とも「糞便臭」とも例えられる香り成分が含まれています。フローラル系の華やかさだけでなく、官能的で肉感的な印象があるのは、このインドールを含有しているからであり、それがジャスミンの香りを、より一層魅力的・魅惑的にしているといっても過言ではないでしょう。イランイラン同様、昔から催淫効果があるとされ、クレオパトラが媚薬として使ったという話が伝わっています。

甘く濃厚なコモンジャスミンよりもインドールの含有量が少ないアラビアジャスミンは、エレガントで華やかな印象の香りで、フローラルの華やかさの中にグリーンでシャープな苦味を感じさせます。ジャスミンティーの甘く上品な香りといえば、イメージしやすいでしょう。ジャスミンティーは、釜炒り茶の製法で作られた荒茶(販売する茶葉になる前の一次加工品)と、手摘みされたジャスミンから、特に香りの高い咲きかけのつぼみだけを選別したものを、交互に積み重ねて荒茶に香りを移すという作業を繰り返して製造されます。ジャスミンティーの香りには鎮静作用、抗不安作用があるリナロールが含まれていることが分かっており、お茶を飲むだけでも効果効能が期待できます。(※1)

ジャスミンの効果効能・生理・心理効果

ジャスミンにはどんな効果効能があるのでしょうか。

ここではその効果効能や生理効果、心理効果についてご紹介します。

効果効能

ジャスミンの濃厚で甘美な香りは、ストレスから心を解放したり、気持ちを落ち着かせてリラックスさせたりする効果があります。抗うつや神経強壮作用もあり、不安な気持ちを鎮めて、ポジティブな気持ちへと導いてくれます。

また主に子宮の強壮やホルモンバランスを整える作用があるといわれており、昔は「子宮のハーブ」として、生殖器系の病気治療に用いられていました。生理痛や生理不順、生理前のイライラの症状を緩和するなど、女性特有のカラダの不調に悩む女性にとって嬉しい効能があります。

心理効果

ジャスミンは、気持ちを鎮めてリラックスさせ、幸福感を与えてくれるとともに、人を官能的な気分にする「催淫効果」があるとされています。その効果を利用して、クレオパトラが媚薬として用いたという話が伝わっているほどです。ジャスミンの香りをベットサイドに添えたり、また精油が添加されたオイルでお互いをマッサージしたりすれば、濃厚な花の香りに包まれて幸福感を感じるでしょう。また、抗うつ作用があるため、産後の情緒不安定に悩む女性にもおススメの香りです。

生理効果

女性がジャスミンの香りを嗅ぐと、エストロゲン(女性ホルモンの一種)とテストステロン(男性ホルモン)の分泌を促すことが報告されています。エストロゲンは女性ホルモンの一種で、女性特有の体つきを作るほか、女性の健康に重要な役割を果たすホルモンです。また、テストステロンとは、男性ホルモンの一種で、女性の体内にも少量存在し、生きる活力や恋愛意欲の増加に効果があるといわれています。男性ホルモンではありますが、女性にとっても活動的な社会生活を送るために欠かせないものであり、特に更年期の不調緩和や更年期以降の健康的な生活に影響を与えることが分かっています。(※1,※2)

ジャスミンの精油と使い方

ジャスミンの香りは心や体によい影響を与えてくれますが、特に女性に関する効果効能が多いので、積極的に取り入れたい香りです。

ここからは、ジャスミンの精油の使い方、暮らしへの取り入れ方をご紹介していきます。

心とカラダのバランスを整えたいとき

ジャスミンの香りを嗅ぐ芳香浴法は、その効果効能をダイレクトに体内に取り入れられます。香りが非常に強く、高価なので、ホホバオイルなどのキャリアオイルにまぜて、胸元や首筋などにすり込む方法がおススメ。いつでもジャスミンの香りを感じることができ、イライラした気分や感情を抑え、心を落ち着かせてくれます。リラックス効果を活かすなら、寝る前にアロマポットやアロマディフューザーで楽しむのもいいでしょう。甘く優しい香りが安眠へと導いてくれます。もっとも気軽に手軽にジャスミンの香りを楽しめるのは、ジャスミンティーです。

スキンケアに

肌の水分の蒸発を防いで潤いを保ち、肌を柔らかくするエモリメント効果や抗炎症、細胞再生を促進するなどの効果があるジャスミン。この効果を取り入れるなら、ホホバオイルやアーモンドオイルなどの植物油で希釈されているオイルを使うのが手軽でしょう。市販もありますが、手作りもできます。肌の温度より少し熱めのお湯にオイルを1滴垂らし、そこにタオルを浸します。絞ったタオルを、顔に当てるとスキンケアだけでなく、ストレスの解消にも効果があります。 また乾燥が気になるカラダの部位には、お風呂上がりにオイルを直接塗ってケアしましょう。

ジャスミンの精油の禁忌(注意点)

ジャスミンの精油は、少量でも強い香りを放ちます。香りが強すぎると頭痛や吐き気の原因になることがあるので、使用量に注意しましょう。肌への刺激性もあり、スキンケアで使用する場合は、低濃度から取り入れるなど慎重に対応する必要があります。女性ホルモンに働きかけ、嬉しい効果効能があるジャスミンですが、生理を促す通経作用や、子宮の収縮を強めて分娩をスムーズにする作用があり、妊婦にとっては注意が必要です。妊娠初期から中期には避けたほうが良いとされています。

ジャスミンの精油のおすすめと買える場所

ジャスミン精油は、大量の花からわずかしか抽出できない希少性のある精油。

適正価格で販売している、信頼できるお店から購入するようにしましょう。

フレーバーライフ【ジャスミン・アブソリュート】

アロマテラピー専門メーカーが扱う精油です。

良質な精油がリーズナブルな価格帯で販売されており、プロが使用する業務用として人気があります。

アンフォラアロマティクス【ジャスミン アロマオイル】

アロマの本場イギリスの歴史あるアロマテラピー専門ブランド。徹底した品質管理で、高品質の精油を製造・販売しています。

生活の木

日本のアロマテラピーの草分け的存在の老舗。

国内外の提携農園(パートナーファーム)から厳選したオーガニックハーブや精油、植物油などを販売しています。

ジャスミンと文化

ジャスミンはヨーロッパからアジアまで広く生息・栽培されている植物です。その国によって、ジャスミンにまつわる風習や文化はさまざまです。

中国のジャスミンティーは、あまり質のよくない茶葉を再利用するために、ジャスミンの香りをつけたことが始まりだといわれていますが、今では中国でよく飲まれるお茶のひとつになりました。

タイでは針金にジャスミンのつぼみをさし、最後に糸で結わえて数珠のように輪に仕上げたプアンマーライ(花輪)を、仏像や祠にお供えしたり、目上の人への贈り物に添えたりする習わしがあります。タイのホテルやタクシーで、プアンマーライを見たことがある人もいるのではないでしょうか。

南インドでは、子どもからお年寄りまでの女性たちが、白いジャスミンの花で作った髪飾りをつける習慣があります。愛や幸福、繁栄のシンボルとして「花」を生活に取り入れるのだそう。動くたびにジャスミンの良い香りが漂い、付けている本人だけでなく周りの人も、ジャスミンの甘い香りに癒されます。

フィリピンの国花はアラビアジャスミンです。現地の言葉であるタガログ語で「サンパギータ」といい、「永遠の愛を誓う」という意味があります。またその昔、クレオパトラもジャスミンの香油を好み、その香りを身にまとってローマの英雄を次々と虜にしたと伝えられています。

ジャスミンの可憐な花と濃厚で甘美な香りは、太古の昔から各国の人々を魅了し、その暮らしや文化に、密接に関わってきていることがわかります。

ジャスミンの花言葉

ジャスミンの花言葉は「愛想のよい」「愛らしさ」「優美」「官能的」。

花の色ごとに付けられた花言葉もあります。

可愛らしい花に由来するものと、強く魅惑的な香りに由来する言葉があります。

  • 白いジャスミン 「温順」「柔和」「好色」
  • 黄色いジャスミン 「優美」「優雅」

まとめ:ジャスミンの香りを味方に

華やかで存在感のある濃厚な香りから、「花の女王」といわれるジャスミンの香りや効果効能、取り入れ方についてくわしく紹介しました。

その香りはストレスを解消したり、落ち込んだ気分を上向きにしてくれたり、幸福感を与えてくれたりと、心の不調に効果がありますが、生理時の不快感や生理痛の緩和、更年期のさまざまなトラブル、乾燥肌やアンチエイジングへの効果など、女性にとって嬉しい効果効能がたくさんあります。

また、エキゾチックで官能的な面もある香りは、異性に対して自分を魅力的に見せたいときなどに活躍することでしょう。

日常の癒しやカラダの不調のケアから、特別な場面まで、その香りはさまざまに私たちを助けてくれます。

kaori

ジャスミンの香りで、心豊かな毎日を送ってみてくださね。

参考文献

  1. 伊藤園.”ジャスミン茶の香りにリラックス効果~副交感神経活動を高めて、鎮静作用に寄与”.2019
  2. 公益財団法人日本アロマ環境協会.”精油の嗅覚刺激により、テストステロン(男性ホルモン)の分泌量が増加”.2019
  3. 公益財団法人日本アロマ環境協会.“精油の香り刺激により、女性ホルモン分泌量が上昇”.2017

ジャスミンに関するよくある質問 

ジャスミンに関するよくある質問を解説します。

ジャスミンの香りの特徴は?

ジャスミンはたくさんの種類がありますが、アロマ精油で用いられるのは主に2種「コモンジャスミン(ソケイ)」と「アラビアジャスミン(茉莉花・ジャスミンサンバック)」です。コモンジャスミンは濃厚で甘美な香りが特徴で、多く高級香水に用いられています。「動物臭」「糞便臭」と表現されるインドールも含んでおり、これが甘く華やかな中に肉感的で官能的な印象をプラスする役割を果たしています。一方、アラビアジャスミンは、コモンジャスミンよりはインドールの含有が少なく、さわやかでエレガントな香りです。ジャスミンティーにはアラビアジャスミンが使われるので、私たちが知っているジャスミンの香りは、アラビアジャスミンの香りといってよいでしょう。

香りのタイプに少しの違いはあるものの、ストレスを解消したり、緊張感をほぐしたり、沈んだ心を高揚させ幸福感を抱かせたりと、心に良い効果効能が期待できます。

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