この記事では、ベルガモットがどんな香りかくわしく解説します。
アールグレイの紅茶の香り付けにも利用されるベルガモット。
ベルガモットは柑橘系の中でも人気が高く、イタリアでは古くから香水の原料として利用されていました。
また、果皮から採取されるベルガモット精油の香気成分は、不安や緊張をやわらげ消化器系の不調に効果があると言われています。
この記事ではベルガモットの香りや効果効能、精油の使用方法についてくわしく解説します。
日常にベルガモットの香りを取り入れれば、ゆったりとしたひと時を過ごせるかもしれませんよ♪
アロマテラピー検定1・2級合格をサポート
イマなら精油サンプルがもらえる
※しつこい電話勧誘は一切ありません
たった3分カンタン申し込み
ベルガモットとは?
原料植物名 | ベルガモット(Bergamot) |
別名 | ベルガモットオレンジ |
科名 | ミカン科 |
学名 | Citrus bergamia |
主な産地 | イタリア、モロッコ、チュニジア |
主な抽出部位 | 果皮 |
抽出方法 | 圧搾法 |
成分例 | リモネン、β-ピネン、y-テルピネン、酢酸リナリル、リナロール、ベルガプテン、ベルガモテン |
ホッと一息できるような香りが印象に残るベルガモット(Bergamot)。
ベルガモットはイタリア原産の常緑低木で、スイートライムとレモン(ビターオレンジの説もあり)の交雑種。
長い緑の葉と白い花が特徴のベルガモットは、寒さに弱く小さいオレンジのような果実をつけます。
ベルガモットの別名には、ベルガモットオレンジがあります。
そもそもなんでベルガモットって名前になったんだろう?
ヨーロッパで初めてベルガモットの木を発見した場所がイタリアの「ベルガモ」だったことから「ベルガモット」と名付けられました。
コロンブスがカナリア諸島からベルガモットの木をイタリアやスペインに持ち込んだのが始まりと言われています。
現在、世界のベルガモット精油の90%は、南イタリアのレッジョ・カラブリアという町で採取されています。
ベルガモットの果皮から抽出される芳香成分は、鎮静作用や消化をサポートする作用があり、爽やかな香りが特徴。
また、ベルガモットの香りは心の不安を取り除き、リラックス効果をもたらすと言われています。
ベルガモットはどんな香り?
ベルガモットは、ややビターなオレンジのようなジューシーな香りやレモン様のフレッシュな香りが感じられます。
リラックスを誘うベルガモットの匂いを嗅ぐと、モヤモヤした気持ちもどこかスッキリさせてくれます。
また、ベルガモットはフレーバーティーの一つである「アールグレイ」の香りづけにも使用されることで有名。
あれってベルガモットの香りがつけられていたんだ…!
ベルガモットの軽やかで爽快感のある柑橘系の香りは気品も感じられ、外出先や仕事中に気持ちを切り替えたいシーンにもおすすめ。
精油の中でも初心者向けの香りとして人気が高いんですよ。
ベルガモットの効果効能・生理・心理効果
鎮静作用や消化のはたらきを促すベルガモット。
心や体の不調にアプローチし、症状を緩和する効果があると言われています。
心への作用
ベルガモットの芳香成分は、交感神経の活動を鎮静し不安や緊張を緩和するはたらきがあります。
ある研究結果でベルガモットの精油の香りを嗅ぐと、ストレス緩和と免疫力がアップする可能性があると報告されています。
ほかにも、神経性の不眠や情緒不安定な状態にも有効とされ、心を安定させたいときに役立つでしょう。
体への作用
消化不良や食欲不振などの消化器系の不調にアプローチし、改善する方向に導きます。
食欲を調整するので、食べ過ぎの解消にもぴったり。
また、ベルガモットには神経系の胃腸の症状も緩和する作用があるため、消化器官を正常なはたらきへ戻すサポートをします。
他には、抗炎症や抗感染成分が含まれニキビや口内炎の改善、呼吸器系の感染症を防ぐはたらきが期待されています。
ある実験結果では、ベルガモット精油を睡眠中に嗅いだ場合、短時間睡眠時の集中力低下や肌のハリ低下の感覚を防ぐ可能性が確認されました。
参考文献:※1 p.122、※2 p.25,78,134、※3 p.190、※7
ベルガモットの精油と使い方
ベルガモット精油のおすすめの使い方はアロマスプレーです。
スプレータイプは持ち運びに便利なので、外出先でも気軽に気分転換できます。
また、作業に集中したいときやリフレッシュしたいシーンにも役立ちます。
ほとんどの精油と相性がよいベルガモット精油は、相乗効果も高いのでブレンドに欠かせません。
アロマスプレーのつくり方(50mlの持ち運び用)
精油(ベルガモット5滴、タイム2滴、パイン2滴)と無水エタノール5ml、精製水45mlを用意します。
ビーカーで無水エタノールをはかってから精油を落とし、精製水を加えましょう。
液体をスプレー容器に移し、よく振って混ぜ合わせます。
参考文献:※1 p.122、※2 p.25,134
ベルガモットの精油の禁忌(注意点)
ベルガモットの精油の禁忌について解説します。
ベルガモット精油は、妊娠初期や分娩前後の使用は控えましょう。
妊娠後期や授乳期間中は半分の濃度で使用し、医者へ相談するのがおすすめ。
ベルガモット精油に含まれる「ベルガプテン」は光毒性があるので、使用後12時間は紫外線に当たることは避けましょう。
光毒性は、精油に含まれる光感作物質を肌につけて日光を浴びたときに起こるシミやトラブルです。
また、刺激作用もあるので敏感肌の方は低濃度で使用しましょう。
ベルガモットの精油のおすすめと買える場所
ベルガモット精油を購入したい人におすすめなのが「フレーバーライフ 」。
フレーバーライフは、原料や品質にこだわった精油を豊富に取り扱っています。
気分や使いたいシーンに合わせた精油を選べるのが魅力です。
フレーバーライフの商品は、東京都と大阪の実店舗と公式オンラインショップで購入できます。
【フレーバーライフ】ベルガモット精油は、爽やかなシトラスの香りの中にややビターさも残るのが特徴。
酸味が少なくやさしい香りなので、軽い付け心地の精油をお探しの方にもおすすめです。
心配事があるときやお部屋の空気をすっきりさせたいときに役立つ精油でしょう。
ベルガモットと文化
イタリアではベルガモットを民間療法として利用し、親しまれていました。
また、花嫁を送り出すときにベルガモットを嫁入り道具の中に忍ばせる風習があったと言われています。
花嫁の心を落ち着かせるために、ベルガモットの香りを利用していたのでしょう。
18世紀頃からイタリアのカラブリア州では、ベルガモットを商業目的で栽培するようになり香料生産が始まりました。
ほどなくしてベルガモットの精油を原料に使った、オーデコロンの元祖「ケルンの水」が誕生。
文豪ゲーテが愛用した香水と言われており、執筆時には手元に置き香りを楽しんでいたと言われています。
ベルガモットの花言葉
ベルガモットの花言葉は「やすらぎ」「やわらかな心」です。
ベルガモットの効能や効果から付けられました。
リラックス効果でおだやかな気持ちに導いてくれるベルガモットの香りは「やすらぎ」という表現がぴったりです。
また「やわらかな心」は、ベルガモットの匂いを嗅いだ時に感じる心の動きを象徴していると言えるでしょう。
参考文献:※8
まとめ:気持ちのリフレッシュに欠かせないベルガモット
ベルガモットは心身にもたらす嬉しい効果が多く、生活に取り入れやすい香り。
シトラス系の甘くすっきりとした香りは、気持ちを安定させ体の不調にやさしくはたらきかけます。
仕事や勉強を頑張りすぎて心や体にダメージを感じたときには、身に付けているアイテムにベルガモットの匂いをふんわり香らせるのがおすすめ。
心が明るくおだやかな気持ちになれるので、ぜひベルガモットの香りを体験してみてくださいね。
参考文献・参考サイト
参考文献・参考サイトはつぎのとおりです。
- 出典:佐々木薫.改訂版 きほんのアロマテラピー.主婦の友社,2021,p.122.
- 出典:色映みほ.新版 幸せを呼び込むアロマテラピー事典.マイナビ出版2018,p.25,78,134.
- 出典:橋口玲子.新版 医師が教えるアロマ&ハーブセラピー.マイナビ出版 ,2018,p.190.
- “柑橘精油に含まれるベルガプテン量の比較”.公益社団法人 日本アロマ環境協会.
- “ベルガモット精油の香りが睡眠時の「集中力低下」や肌のハリ低下」を防ぐ可能性”公益社団法人日本アロマ環境協会.2020.
- “ベルガモット精油の香りで免疫力がアップする可能性 精油の香りが免疫やストレスに与える影響を実験で確認”.PR TIMES.2019.
- “精油の香りによる魅力の変化”公益社団法人日本アロマ環境協会.2018.
- “モナルダ(ベルガモット)”オザキフラワーパーク.
- “フレーバーライフ社とは”.アロマテラピー専門メーカー フレーバーライフ社 公式オンラインショップ.
- “【フレーバーライフ】ベルガモット”.アロマテラピー専門メーカー フレーバーライフ社 公式オンラインショップ.
- 佐々木薫.“南イタリア 雨上がりの春の朝に香るベルガモット”生活の木.2018.
- “ベルガモット(Bergamot )”.株式会社 Blue ink .
- アイリス(イリス)はどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- イランイランはどんな香り?香料の元研究職がくわしく解説!
- クラリセージがどんな香りかわかりやすく解説!
- グレープフルーツはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- サイプレスがどんな香りかわかりやすく解説!
- サンダルウッドがどんな香りかわかりやすく解説!
- ジャスミンはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- スペアミントはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- ゼラニウムはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- ティーツリーはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- バイオレット(スミレ)はどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- フランキンセンス(乳香)はどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- ペパーミントはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- ベルガモットはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- メントールの香りと特徴を元香料研究者がわかりやすく解説!
- ラベンダーはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- ローズはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!
- ユーカリはどんな香り?効果効能や精油についてくわしく解説!